韓国のサッカー界では、クリンスマン監督の解任以来、混乱が続いています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2bde6cb6fa412ff3129f4b9ec29140db89da56be
アジアカップは準決勝で敗退しましたが、その前夜に起こったもめ事などもあったよう。
一部では、韓国のサッカー協会である”大韓サッカー協会”の会長である鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が逮捕される可能性まで報じられました。
大韓サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長とはどのような人なのでしょうか?まとめていきました。
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210127001900882
韓国サッカー界を牽引する鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長
大韓サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長は、現代(ヒュンダイ)財閥の創業者である鄭周永の甥であり、実業家としても成功を収めています。
- 1985年 高麗大学卒業
- 1988年 イギリスオックスフォード大学 修士課程修了
- 1996年 現代(ヒュンダイ)自動車社長就任
- 1999年 後継者争いにより、現代自動車の経営権譲渡
- 1999年 現代産業開発の会長に就任(現代産業は現代財閥を離脱)
オックスフォード大学修士課程修了後は、父の鄭世永が社長を務める現代自動車に就職し、1996年には社長に就任しています。
ざっと見ただけでも華麗な経歴ですね・・・。
高麗大学は韓国の名門大学。世界大学ランキングトップ80に入る私立大学です。
サッカー選手の経歴は調べたのですが出てこなかったので、少なくともプロ選手として活躍した経歴はないようでした。
ちなみに、現在のJFA会長宮本恒靖さんは、元Jリーガーで2002年日韓大会と2006年ドイツ大会では主将を務めていますが、日本でも元Jリーガー・W杯出場の経験があるJFA会長は初めてのことです。
サッカークラブチーム育成
サッカースポーツ育成には韓国国内では多大な功績を果たしていて
- 1994~1996年 蔚山現代ホランイサッカークラブ(蔚山現代FC)
- 1997~1999年 全北現代ダイノス(全北現代モータース)
- 2000年~ 釜山大宇ロイヤルズ(釜山アイパーク)
といったクラブチームのオーナーとなっています。
サッカー協会等
- 2011年 韓国プロサッカー連盟会長就任
- 2013年 大韓サッカー協会会長就任
サッカー界での国際的な場面でも、FIFA理事、東アジアサッカー連盟会長などの重責を歴任しています。確かに2010年代は韓国サッカー界がとても盛り上がっていた覚えがあります。
2017年から2年間FIFAの理事を務めましたが、2019年では再選は叶わず、2022年でも落選しました。ちなみに2022年の理事選では田嶋幸三氏が3回目の当選を果たしています。
鄭夢奎(チョン・モンギュ)氏は、韓国サッカーのレベル向上に尽力しており、その功績は高く評価されています。
2017年には、韓国・北朝鮮・中国・日本の「2030ワールドカップ共同開催」プロジェクトを表明しています。
鄭夢奎会長の功績
鄭夢奎会長の功績として特に挙げられているのが、Kリーグでのディビジョンシステムの構築です。
https://news.line.me/detail/oa-rp60169/3d0c98e220e1
ディビジョンシステムとは、リーグをピラミッド形式で運営する方式で、最上層のKリーグ1~2はプロ、中間層のK3~K4リーグはセミプロ、下層部のK5~7リーグはアマチュアリーグとして運営されています。
他にも、天安サッカー総合センターをはじめとするインフラの拡充などを行っており、サッカーの裾野を広げていくことに努めています。
経済界での広い人脈・自らの財政基盤を生かして、大きなプロジェクトを進めていくことで、大きな功績を残しています。
鄭夢奎会長の課題
2021年の大韓サッカー協会会長就任挨拶では、
サッカークラブチームが、もっと財政的に自立する必要があり、これを解決するためには、充実したファンサービスが重要だと考えている。
Kリーグの鄭夢奎・新総裁「サッカーを最高の人気スポーツに育成する」 | 東亜日報 (donga.com)
市民クラブチームが発足するなど、韓国国内では状況が変化しているものの、大企業中心に運営されている面が強く、ファンサービスが足りていないと、韓国国内のサッカーの課題を語っています。
W杯でも、ベスト16に入れない状況が2大会ほど続いており、ジュニアや女子サッカーなど、更にサッカーの裾野を広げていくことが求められています。
まとめ
内紛が続いてしまうと、韓国サッカー界が混乱してしまいます。韓国内のこれまでのサッカーの長所・歴史を活かして、これらの課題を克服していって欲しいですね。
同じアジアのチームとして、アジア全体でサッカーを盛り上げていくためにも、チームやサッカー関係者の結束を固めていって、W杯でも活躍してほしいです。